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2008年5月03日
職場の同僚達の不満が漏れ出しそうです、みんな誘って上鹿川キャンプ場へ向かうことにします。きっと、大崩山のアケボノツツジも満開でしょう、鹿川探検隊源流部アケボノツツジ班の結成です。メンバイーは、鹿川探検隊源流部もみじ班と新加入の先輩。スタンドバーで打合です。隣にいた、同輩が私たちの話を小耳にはさみ同行を申し入れます。
彼は、やまめが釣りたいとほざきます。連休中は、何処へ行っても釣れそうもないので、ガイドすることにします。ハヤ釣りは経験済みです、何とかなるはずです。ハヤの仕掛けで大丈夫だと説明します。ところが一昨日、仕掛けが分からないので作ってくれと依頼されます。しかたないので、適当に作ることにします。道糸は1号、当然ナイロンです。鉤は、0.6号の鉤素つき新ヤマメ8号。
いつもの渓の上流へ
いつものように緑川PAで待ち合わせします。みんな小学生の修学旅行状態です。ところが同輩は、先輩から「おまえには無理」といわれ、釣りなぞせずにのんびりすると言い出します。なんて我が儘なヤツだと罵倒します。
暗いうちに鹿川キャンプ場へ到着し、いつものように先輩のいびきを子守歌に仮眠をとります。目覚めると、元上司がやってきます。元上司は、釣りの準備はしたものの肩に痛みがあるので釣りはしないそうです。
夜も明けたので、同輩を誘い渓へ向かうことにします。新加入の先輩も釣りに行くと言い出します。どうせ人が多くて釣れないでしょう、新人1人も2人も同じことです。軽トラで移動することにします。
ヤマツツジが盛りです。
新緑の森を散歩するという、元上司と別れ流れにはいることにします。適当に準備し、のんびりとつり上がります。新加入の先輩も、同輩も軽いおもりの仕掛けに四苦八苦しています。なかなか、思うようにいかないようです。
場所を荒らすといけないので、重箱の隅釣法で釣るしかありません。小さなチャラ瀬のから少し小さなやまめが飛び出します。
同輩も、やまめの姿を見てやる気が少しだけでたようです。白泡の回りを丁寧に流しています。
そして人生が変わります
餌釣に良さそうな、ポイントは全て同輩に譲ります。いくつめかの淵で同輩の竿がしなります、釣れたようです。
慎重に取り込むと、少し小さいけれど綺麗なやまめがかかっています。合わせが遅かったのか、鰓付近まで鈎を飲み込んでいます。鰓蓋からも血が出ています、とどめを刺すしかないようです。
同輩は、軽く誘いをかけたら釣れた、アタリがヒキがハヤとちがう、感触が気持ちいい、と興奮しています。彼の人生初めてのやまめです、当然です。彼の頭の中にやまめが1尾住み着いたようです。
これで、幸せな人間と、その不幸な家族が1組出来てしまうかもしれません。しかたありません、私が無理に誘った訳じゃないので、全て彼の責任です。
真剣モード
同輩は、真剣モードです。やる気満々、殺気むんむん、やまめが頭の中で成長速度を加速しています。
でも、こうなると釣れるわけありません。程なく、予定地点へ到着したので鹿川キャンプ場へ戻ることにします。途中の枝沢で、やまめを観察します。同輩は、軽トラに竿を取りに戻りたいでしょうが、種沢だから釣ったら駄目だと説明します。
彼の頭の中でやまめは成長し続けているのでしょう、ごめんなさい。
鹿川キャンプ場へ戻ると、友人一人だけです。みんな奈須商店へ行ったのでしょう。後れを取ってはいけません、奈須商店の生ビールがなくならぬよう祈るだけです。
キャンプ場に戻り五右衛門風呂を沸かし、ドラム缶で焚き火をし、盛大な焼き肉パーティーで夜も更けていきます。