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2004年06月19日
台風がそこまで来ています。
出発前の気象予報は、台風の接近を告げながら注意を喚起しています。でも、午後5時発表の予報は、曇り時々雨です。気象衛星の写真も朝鮮半島に前線の雨雲と大東島付近に台風がありますが、九州中部には雲がありません。日曜日早めに切り上げれば何とかなるようです。友人を鹿川へ誘い出すことにします。
友人は、かなり体調を取り戻したようです。久しぶりに深夜に出発します。今夜は上鹿川でパーティーをすることにします。都市高速から高速道路へと乗り継ぎながらのんびりと上鹿川へと向かいます。南下するにつれ星の数が増えていきます。高速道路を下りると辺り一面星だらけです、台風の影響はまだのようです。津花トンネルを抜け高千穂町に入ります。なんだか路面が光っています、雨も降り出しました、鹿川への県道に入ると霧も濃くなります。上鹿川キャンプ場に到着すると雨が降っていますが、所々に星も見えています。
朝です、雨です、少し迷います。風は少し強いようですが小雨なので、いい思いが出来るとタカを食い、一人でいつもの渓へ行くことにします。流れに下りると今年にしては少し水が増えています。そこらで渓魚が盛んに餌を摂っています、ニンマリです。毛鉤を深みに流すと小さな渓魚が突進してきます、毛鉤が大きいので捕らえることができないようです。白泡から、流れが速いところへと毛鉤を流すと少し大きなヤマメが姿を見せてくれます。雨が降っているので、とりあえず記念の写真を撮ります。
キャンプ場には誰もいなかったので、のんびりとつりを続けることにします。そこかしこの瀬を流すと、同じようなヤマメが元気に姿を見せてくれます。深みなんかは無視します、夏は瀬を流せと勢いづきます、えらそうなことをぶつぶつ言いながらどんどんつり上がります。気が付くと少し雨が強くなってきます。そういえば遠くでゴロゴロと嫌な音がしたようです。流れも少し強く重くなってきます、少し濁りも入ってきます。小雨が降り続いた後に狭い渓では、少しの雨でも小規模な鉄砲水が出ることがあります。以前、逝ってしまった先輩と別の渓をつり上がっていた時に、1メートルくらいの水の壁が流れをあっという間に変えてしまい、死にそうになった事もありました。
渓が狭小な部分では、濁った水が吹き上がっています。もう限界かもしれません、おなかがすいたと言い訳をしながら流れから上がることにします。上鹿川キャンプ場に戻ると、友人が不調のようです。いつものように二人でインスタントラーメンを食べます、それでも友人の体調は改善しないようです。しかたないので、また一人でインスタントラーメンをこしらえます。雨も強くなったので帰宅することにします。キャンプ場入り口の流れはすっかり茶色く増水しています。管理人さん宅へお伺いし、奈須商店へ向かいます。
お店では、ヨウコさんとマッちゃんが笑顔でお出迎えです。いつものように世間話でお店のじゃまをし県道を下っていきます。下鹿川まで来ると薄日が差します、津花トンネルを抜けると日差しが強くなります。高速道路に上がる頃には夏の日差しに変わっていました。「宮崎県北部山沿いでは、所により雨」という気象予報の「所」は「上鹿川」と解釈すべきかもしれません。