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2004年解禁
今年の3月1日は、休日でなかったので一安心していました。私は、仕事の都合上毎月1日は平日ならば必ず勤務することになっているのです。だから、3月2日に休暇を取りゆっくり出かけるのが常だったのです。ところが、昨年極度の体調不良が原因で仕事がたまりにたまってしまい今年は3月6日7日で鹿川へ出かけようと決めていました。
ところが、すてきなことに同僚が3月5日6日に出張の予定を入れてくれました。さんざん迷惑をかけているので、内心ムッとしながら、「3月13日14日で鹿川へ行けばいいや」と快く承諾し出張することになったのです。3月4日に後輩が壮行会を行ってくれたのですが、その最中に友人が交通事故に遭い、3月11日に逝ってしまいました。3月13日が告別式になったので、また鹿川へ行くことができなくなってしまいました。残された友人たちと故人をしのんでいた時、明日釣りに行こうと決めたのです。
2004年3月14日
やっと解禁の日を迎えます。甥っ子を誘い、近所の川へ出かけることにしました。この川は福岡市の中心部から車で30分もあれば着いてしまうのですが、ごらんのとおりとてもきれいな流れで渓魚もいっぱいいるところです。甥っ子は昨年なかなか釣りに行けなかったので、甥っ子先行で釣り上がります。
まだ水温が低いのか虫が飛んでいませんが、何とかドライフライに渓魚が飛び出してくれます。長いブランクのせいかフッキングしなかったり、バラシたりしながら快調に釣り上がります。午前10時頃になると、トビケラやミッジが盛んに飛び回り始めました。これで何とかなるぞと油断したのがいけなかったようです、渓魚が釣れなくなってしまいました。渓魚が釣れないと、釣り上がる速度がとても速くなり、ずいぶん早く終了点までやってきてしまいました。このままじゃ帰れないと、他の川へ行くことにし山を駆け下ります。
昨年いい釣りを何度かした堰堤に向かいます。でもなんだか様子が違います、堰堤下のプールが砂礫で埋まってしまい、河原も荒れ果てています。上部で林道工事が行われ、昨年の豪雨のせいなのか堰堤に引っかかったフライを歩いて回収できるくらいの流れになってしまっています。所々には、ヘドロ状の泥まで溜まっていました。これじゃ、渓魚が住めるはずありません、昨年大きな渓魚を見つけた、2つしたの堰堤上部のプールへ移動です。ここは、もっと悲惨です、流れがまったく変わってしまい、大きな渓魚がいたところには、ヘドロが溜まっていました。暗い気持ちになりましたが、最後の望みを堰堤下部のプールにかけることにします。
昨年、「う」の字を釣ったところです。ここは、昨年よりプール全体が広くなり、水深も深くなっていました。でも、水が濁っています。あまり期待がもてないようですが、今日のラストチャンスです。甥っ子がラインを伸ばします、フライもうまい具合に流れています。渓魚が姿を出します、悲しいかなタイミングが合いません、長いブランクのせいでしょうか。そんなことを、数度繰り返していたらプールが静まりかえってしまいました。私の番です、もう渓魚は出てくれないでしょう、キャスティングができれば、それでいいやとラインを伸ばします。渓魚が飛び出しますが、フライとは少しずれた位置です、渓魚もまだ餌をうまく取れないようです。日が陰り、寒くなってきました。きょうはこれでおしまいにし、帰ることにします。
甥っ子の笑顔が、嫌なことが続いた日々を忘れさせ、とてもすてきな気持ちにしてくれました。渓魚は釣れませんでしたが、とてもすてきな一日が過ごせたことに感謝し、大水が出てこの流れが元の姿を取り戻すことを願いながら帰宅することにします。